Vol.24 ~ミヤコタナゴの繁殖期~
今回は開発展示課の村上飼育員です。
ミヤコタナゴは体長が6cmほどのタナゴの仲間で天然記念物に指定されています。日本固有種で東京都内で発見されたことが名前の由来です。
春から初夏にかけての繁殖期は、オスの体色が一年で最も美しく変化する季節です。通常体色は銀白色ですが青緑色に変化し、ヒレはオレンジ色と美しい婚姻色になります。メスの場合はお腹が卵で膨らみ、産卵管を伸ばし始めます。
かつては関東の全域に生息していましたが、生息地の減少により、現在は千葉県と栃木県の一部でしか生息が確認されていません。鴨川シーワールドでは2013年より千葉県の依頼を受けて保全活動を行っており、エコアクアロームの生物多様性コーナーで展示をしています。絶滅の危機に瀕している中でも美しく、力強く子孫を残そうとしている姿をご覧ください。
開発展示課 村上 圭佑